Tag: α7II (1/5)
読むように登る
最近,また山登りをするようになった.遡ること4年前,何かのきっかけで燕岳という山に登ってみたいと思って,登山靴を買った.お試しがてら燕岳とは比べ物にもならない低山に登って,そしてそれっきりになっていた.性格上,普段はモノを捨てられないのだが[…]
#06 記憶の中の吐き気を催した桜並木 | 根暗草子
一番印象に残っていることと言われると,入社式の日の通勤を思い出す.ぼんやりと窓の外を眺めていると神田川沿いに満開の桜が一瞬見えて,ああ,これから40年なり50年,こうやってただ毎朝電車に揺られていくしかないんだな,と思って吐き気を催したのを[…]
#05 新しい朝なんて来なければいいのに | 根暗草子
朝早く家の近くを歩いていると,小学生くらいの子どもが小走りに駆け抜けていった.季節は春.ラジオ体操をする季節でもないのに,なんでこんな時間から子どもがいるんだろう,と思った.子どもはだいたい,朝早くにひとりで出歩かない.自分の限定された経験[…]
#04 凪いだ箱庭 | 根暗草子
まともに国内旅行をするようになって8年目にして4回目の富山訪問.北は秋田,南は鹿児島まで未訪問の都道府県はまだ13県残っているにも関わらず,である.振り返れば新しい何かをするよりも,慣れたことを繰り返すのが好きな人生だった.ゲームのセーブデ[…]
#03 迫りくる表情の洪水 | 根暗草子
記憶が確かなら,「カメラに向かって笑う」ことを意識的にできなくなっていることに気づいたのは高校の卒業アルバムの個人写真を撮ったとき.「意識的に笑う」という行為をする頻度は意外にも少ない.無意識に,例えば面白い話をして笑うことは日常のあちこち[…]
#02 性格遺伝という毒 | 根暗草子
散歩していたら2台の自転車に追い抜かれた.1台目は幼稚園か小学校低学年くらいの子供で,続く2台目はそのお母さんというパーティー.なんてことのない親子連れに意識が向いたのは,1台目の子供がやたらと速い速度で自転車を漕いでいたから.それでいて大[…]