彼岸過のパラメタ
2月末に長野と富山に，5月に茨城に星を見に行き ─── 撮れたとは言っていない ─── 以来，特に遠出することもなく東京に閉じこもり，何なら杉並区からもほとんど出ていなかった．
「旅行に行きたさ度合い」みたいなものが脳内で計算されていて，色々なパラメタから算出されるその度数が閾値を超えるとき，「どっか出かけるか」と思い立つ．
カメラメインの今なら「撮りに行きたいもの」の有無から，暑いと外出たくないなとか，疲れていて出かける気になれないなとか，仕事の都合上休みが取りにくくて連休が作れないな，とかそういう事情を重みを付けて引き算していく感じ．今ならコロナ感染者数が増えて心配だな，とかもある．それらの一次結合の計算結果が特定の水準を超えないと，出かけようかという気にならない．
夏という季節はと言うと，花火以外には実はそもそも撮りに行きたいものがあまりなくて，一方で特定の対象がないまま街をブラブラするのは暑いのでつらい．結果，実はコロナ云々関係なく夏はあまり出かけようと思ったことはなかった．18きっぷで乗り鉄がメインだった2016年はともかく，それ以降の記録を辿ると，実家に帰る以外に遠出したことはないらしい．
にも関わらず，なんとなく「コロナ禍のせいで外に出られない！」みたいに自分で誤解をして，憂鬱さを振り払うべく外に出なきゃ！と無駄な反動をつけ，それでも閾値を超えられず結局家で寝ている，というような休日に一層の憂鬱さを感じていたのも事実．
冷静に考えれば外に出ないのはコロナ関係なく，暑いからなんだけど．
9月も更けて，つい最近まで夜もエアコンをつけないと寝られないほどの暑さだったけれど，彼岸頃から急に涼しくなって．それとともに外に出たい気持ちがムクムクと湧いてきて，久しぶりにカメラをぶら下げて外に出て，彼岸花を見に行くなど．7月8月は西荻窪界隈を謎に散歩して写真を撮ったりしていたけど，久しぶりに「何か」を明確にしてカメラを持って出かけることができてよかった．個人的・カメラ趣味的にはこれからがベストな季節．夏とは違って撮りたいものもいくつかあるので，少しずつ出かけることができればいいな．
ちなみに彼岸花を見に行った宝蔵院では蚊に刺されまくった．まだ夏の終わりと言うには少し早かったらしい．