Bluelight Sonata

2022-07-14

シアター・エントロピー

At Nagabeta Seabed Road, Kumamoto, Japan.

久しぶりに映画館に映画を見に行った.Twilogで見てみたら『心が叫びたがってるんだ』以来,実に7年ぶりの映画館ということになるらしい.『ここさけ』を見に行ったときに「14年ぶりの映画館」と言っているので,人生における映画館の頻度が低すぎる.


そういうわけで久しぶり,かつそもそも経験の少ない映画館ということで,バカバカしい話だが「映画館とはどういうものか」というのがわからず色々手探りだった.

今回見にいったのは公開開始後最初の週末だったので,張り切って事前予約してみたのだが,どうやら舞台挨拶があるような回でもない限り事前予約なんてしなくても余裕らしい.日付が変わるのを待って事前予約開始を待っていたのは一体何だったんだろう.

そして悪名高い「金払って見てるのに予告編を長々と見せられる」件,思っていたよりもひどかった.上映開始時間の少し前からCMや予告が流れ始めて,これやこの予告編,と思ってニヤニヤしていたのだが,上映開始時間から更に20分弱予告が流れ続けたので最後の方は流石に笑えなかった.特に2回も予告が流れたワンピースは絶対に許さない.


そんな感じで久しぶりの映画館となったのだが,最終的には「映画館,なかなか良いな」と思った.何が良いって,映画が終わる瞬間が良かった.

上映中は観客の意識がスクリーンに向いていて,これ以上ないほどに注意が凝集していて.エンドロールが終わってシアターの明かりがふわっと点くとき,その凝集された意識もまたふわっと拡散していく,その緊張と緩和がよかった.なんというか,その儚さと言うか諸行無常感が.

“コスパ”で言えば最悪極まりない映画館,終わりの瞬間を楽しむだけにたまに行っても良いかな,と思った.

Category: つぶやき